「GoToトラベル」「GoToEat」は会社経費でOK?

経理コラム

「Go To トラベル」で出張(2020年11月6日予約販売分より対象外)

7月からの「Go To トラベル」では旅行代金割引のみでした。しかし、10月からの「Go To トラベル」は、割引35%と地域共通クーポン15%となります。

「Go To トラベル」は、会社の出張で利用してもいいことになっています。
*ビジネス出張は2020年11月6日予約販売分より支援の対象外

「Go To トラベル」の税務の扱い

税務通信【no.3624/2020.10.5】の「国税庁への取材」によると、旅行代の一部を国が補助する仕組みなので、割引前の旅行代が課税対象になるとのことです。
税務通信では、「通常は割引前で精算すると考えられる」として、22,000円(税込)の場合、
①通常の割引前の精算
(借方)旅費交通費  20,000円 (貸方)現金 22,000円
    仮払消費税等  2,000円
②割引後で精算
(借方)旅費交通費  20,000円 (貸方)現金 14,300円
    仮払消費税等  2,000円     雑収入 7,700円(不課税)
となっています。
「通常は割引前で精算すると考えられる」とはどういうことでしょうか?
社員が立替で14,300円払って、会社から22,000円もらうという意味だとすると、感覚的には『実費精算』が原則なので、社員が立替払いした実費以上とわかっていながら会社が社員に精算するのは、私は違和感があります。

会社の方針

皆さんの会社では、出張での「Go To トラベル」の利用について方針を明確に決めてますか?
*ビジネス出張は2020年11月6日予約販売分より支援の対象外

方針① 積極的に推奨する
割引があるので、積極的に推奨し、精算は割引後で行う。

方針② 禁止する
政策の趣旨として出張に利用するのは相応しくないという考えや、クーポンの個人使用について出張が多い社員への不公平感もあり、禁止とする。

方針③ 方針がない
禁止でなければ利用する社員もでてきます。対応としては、割引前もしくは割引後での精算にわかれます。

「Go To トラベル」の利用を認める場合は、クーポンについては個人使用を認めざるをえないと思います。当社では、「③方針がない」です。原則精算は割引後で、クーポンを交際費等で経費精算の一部で使ったと『申告』した場合は割引後で精算です。

ちなみに、公費出張では「利用を控える」ことになっているようです。

<公費出張>
Q 公費による公務員の出張において、Go To トラベル事業を使えるのでしょうか。
A 公費出張は、国民から徴収された税金等を元に、必要な公務を遂行するために行う旅行であり、仮に公費出張で本事業を利用することとした場合には、一般の旅行者に給付されるべき割引原資を減少させることになること等から、公費出張での本事業の利用は想定しておりませんので、公費出張での本事業の利用を控えることを求めています。この点について、各府省庁等、各地方公共団体に対して、通知・事務連絡により周知しております。

2020/10/30時点のQ&Aから引用。Q&Aは頻繁に変更されています。最新はこちら

ビジネス出張は2020年11月6日予約販売分より支援の対象外

2020年10月29日に、「Go To トラベル事業の支援対象とする旅行商品の基準・考え方の明確化について」が公表され、周知期間をおき、11月6日の予約販売分より適用となりました。

「観光を主たる目的としていること」が要件となりましたので、ビジネス出張は適切ではないということになります。

ビジネス出張に言及した部分を読むと、「本事業の利用を極力制限させていただく」ということで、「絶対ダメ!」というニュアンスにはなっていません。もっと強く出てもいいと思います。

ビジネス出張を目的とする旅行商品については、本事業の目的である観光需要の喚起という観点から、本事業の利用を極力制限させていただくべく、法人の出張手配を目的とした予約サイトにおける割引の適用除外など、利用を制限するための措置を講じることとします。

社内では利用しないことを周知しましたが、事業者側では「ビジネス目的では利用しないでください」と「呼びかける」くらいしかできないので、社員が自分で予約して立替精算する場合、利用してしまう可能性は残ります。利用した社員がいた場合、「制限」というニュアンスではありますが、給付金を返金してからの精算を検討すべきだと思います。

特に、「②割引後で精算」する場合、給付金の不適切な受給を「雑収入」として会社が計上することになりますので、注意しましょう。

GoToトラベルとコンパニオンサービス

コンパニオン付プランはGoToトラベル対象外になったことが話題になっています。税金だからある程度のところで線は引かないとな、と思っていたら、理由は「感染拡大防止の徹底等の観点から」とのことです。

なるほど😯

<コンパニオンサービス>
Q コンパニオンサービスを含む商品について、今後どのような取扱いとなるのでしょうか。

A コンパニオンサービスについては、旅行者に対して接待等を行うことを主な目的としているため、本事業における参加事業者及び旅行者に対して求めている感染拡大防止の徹底等の観点から、そのサービスの内容如何に関わらず、接待等を伴うコンパニオンサービスを含む商品は支援の対象外とさせていただきます。

ただし、宿泊施設において、本事業への参加条件として求めている感染拡大防止の徹底(ガイドラインの遵守等)を満たしつつ提供されるものについては、接待等を伴うコンパニオンサービス部分と宿泊部分を切り分ける形で販売していただくことで、宿泊部分については支援の対象となります。

なお、接待等を伴うコンパニオンサービスを含む旅行商品の販売については、10 月 29 日(木)には停止していただくとともに、参加事業者や旅行者の皆様への一定の周知期間を設けた上で、11 月6日(金)0時以降に実施される接待等を伴うコンパニオンサービスを含む旅行については、支援の対象外とさせていただきます。

2020/10/30時点のQ&Aから引用Q&Aは頻繁に変更されています。最新はこちら

給付額は一時所得

GoToトラベルは、旅行代金の値引きではなく、補助金という扱いなので、個人の場合、給付は一時所得になります。

給付はマイナンバーと紐づけて行い、年度が終わったら、「GoToで、これだけ一時所得ありましたよ。ほかと合計して50万円超えてませんか?」と通知してほしいと思います。税金ごまかすつもりがなくても漏れてしまいませんか?

<税務上の取扱い>
Q133 Go To トラベル事業を利用して旅行した場合、国による支援額(旅行代金の2分の1相当額)は課税対象になるのか。

Go To トラベル事業は国内旅行を対象に、旅行業者等を通じて、宿泊・日帰り旅行代金の 2 分の1相当額の給付を旅行者に対して行うものであり、この給付は税務上、旅行者個人の一時所得として所得税の課税対象となります。
ただし、課税対象になるとはいえ、一時所得については、所得金額の計算上、50万円の特別控除が適用されることから、他の一時所得(懸賞や福引きの賞金品や競馬や競輪の払戻金等※)とされる金額と Go To トラベル事業による給付額との合計額が年間 50 万円を超えない限り、旅行者個人の課税所得は生じません。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1490.htm

2020/10/30時点のQ&Aから引用Q&Aは頻繁に変更されています。最新はこちら

「Go To Eat」で交際費

10月から「Go To Eat」が始まります。
①25%お得な食事券を先に買っておいて使う
②ポイントが1人1千円分付く(夕食。昼食は5百円分)

ぐるなびネット予約

会社の方針

当社では、もともとマイレージや個人立替のクレジットカードのポイントなどは管理していません。マイレージやクレジットカードのポイントは社員個人に付いていますので、その延長で②は黙認です。
①は当然禁止ですが、領収書等ではわからないかもしれません。

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