子会社の監査役 ③まずは読むべき4つの資料

監査・内部統制

親会社の有価証券報告書と直近の四半期短信

連結グループの状況と変化を理解してください。
連結グループの会計方針は子会社の個別注記表と整合性を確認するのでしっかり読み、後発事象、偶発債務、追加情報は子会社と関連する部分がないかチェックし、他は流し読みで結構です。
・会計方針
・後発事象、偶発債務、追加情報 ⇒ 子会社との関連

本社の経理部門で決算担当の経験がないと理解は難しいと思いますが、全体にざっと目を通してください。

招集通知(事業報告・計算書類)と附属明細2年分

子会社の状況と変化を理解してください。
計算書類等は当期分の記載しかなく、前期との増減がわかりませんので、増減がわかるように、別の経営資料でみるか、並べてみてください。

目に付いた増減について、『②重要ポイントを絞り込む』から重要性を勘案し、『確認すべき科目メモ』に追加します。

個別注記表で会計方針をチェックしましょう。連結グループの会計方針と整合しているか、特に最近グループで変更した方針について確認してください。連結注記表と親会社の個別注記表と並べて比べてください。

連結グループと異なる会計方針は、重要性や事業の特性等を検討した上で異なる方針としたのか、その検討資料を確認してください。
・検討していない
・不十分
・状況が変化している
などあれば検討しましょう。

会計方針の変更が必要?もしくは、連結上の修正がいるかも?と思ったら本社の経理部門に相談しましょう。(単体決算の監査ではなく連結決算の視点)

最後に前任監査役の監査報告書に特別な記載がないか確認してください。

法人税申告書2年分と税務調査の報告書過去2回分

準備中

株主名簿

親会社のほかに株主がいる場合、親会社との関係、子会社との関係、他の株主に対する今後の方針(将来的には買い取る方針等)を確認してください。
*関係とは人、取引、貸付借入、不動産賃貸借、ライセンスなど幅広く考えてください。

他の株主は株主総会に実際に出席するのか、子会社から決算説明などで訪問することはあるのか、など他の株主と子会社とのコミュニケーションも確認してください。

親会社の経理部門として他の株主とトラブルにならないように注意しましょう。
監査役としては不正リスクについて注意してください。

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